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S(社会)

グループ人財戦略の推進

DEI
(diversity, equity, and inclusion)
の理解促進・浸透の取組み

日販グループは、グループの持続的な成長と企業価値向上には、多様な価値観が尊重されること、
あらゆる人財がその能力を最大限発揮できることが重要と考え、
ダイバーシティ&インクルージョンの実現に向け、理解・浸透を図っています。

DEIの実現に向けた取り組みの考え方
  1. 多様な人財の採用、育成、活躍(配置・機会提供)
  2. 多様な働き方の実現と、それを支える環境整備
  3. 多様性を尊重し、享受できる組織風土の醸成
DEIの理解促進・浸透の取り組み

ダイバーシティ&インクルージョンの実現には、社員一人ひとりがその重要性を理解することが必要であると考え、日販では、管理職向けに意識調査と読書学習を実施しました。

女性の活躍・ジェンダー平等の取り組み

2021年度に役員及び外部のアドバイザーが参画する、女性キャリア開発・活躍促進を目的としたプロジェクト「Wミーティング」を立ち上げ、 2030年度までに女性管理職比率を30%以上にすることを目標に定めました。女性が長期的・継続的にキャリアップでき、活躍し続けられる環境や制度の充実に取り組んでいます。日販グループの2024年4月の管理職昇格者108名のうち、30名(28%)が女性、係長級の昇格者では59名のうち、26名(44%)が女性となり、女性のキャリアアップが進んでいます。

グループ全体における女性管理職昇格者の割合と、係長職以上への女性管理職昇格者の割合を示した図

働き方改革

健康経営の推進

多様な働き方の前提となるのは、すべての人が心身ともに健康で働き続けられることです。健康診断の受診促進や有所見者への健康指導、労働時間のモニタリングと長時間労働者への早期改善対応、有給休暇の取得促進等、従業員の健康管理・維持に努めています。「働き方改革」や「就業と治療の両立支援」といった、社員の健康管理を経営的な視点で考え、戦略的に実践する取り組みが評価され、日販と日販アイ・ピー・エスが「健康経営優良法人2024」の認定を受けました。日販は、2023年に続いて2度目の認定となります。

健康経営優良法人2024(大規模法人部門)のロゴ画像
健康経営優良法人2024(中小規模法人部門)のロゴ画像

ワークスタイル&
ワークプレイス改革の推進

日販グループはIT技術やツールを積極的に活用し、場所に制約されないリモートワークを推進するとともに、業務のDX化を進め高い生産性や価値創造に集中できる働き方改革を進めています。新しい働き方にあわせ、ワークプレイス改革にも取り組んでいます。2023年にリニューアルした「オチャノバ」が、世界三大デザイン賞のひとつとされる「レッドドットデザインアワード2023」と、ドイツのデザイン賞「ジャーマンデザインアワード2024」を受賞しました。今後も、オチャノバを通して従業員の成長から新たなビジネスまで可能性を広げてまいります。

御茶ノ水本社7階オチャノバを撮影した画像
御茶ノ水本社7F「オチャノバ」
撮影 鈴木文人

※「レッドドットデザインアワード」とは
1955年に設立された世界最大規模のデザインコンペティションの 1つ。デザインの革新性や機能性など9つの基準から審査され、約55カ国、約 20,000 件の応募エントリーの中から、国際的に評価の高い専門家からなる委員会によってデザインの品質の高さが認められた応募作品が毎年選ばれる。

※「ジャーマンデザインアワード」とは
1953年に設立されたドイツデザイン評議会が主催するデザイン賞。ドイツデザイン評議会がデザイン品質を認めた製品およびコミュニケーションデザインのみがノミネートされる点から、ノミネート自体が名誉とされており、「賞の中の賞」と呼ばれている。

レッドドットデザインアワードとジャーマンデザインアワードのロゴ画像

サプライチェーンを支える人の
労働環境改善

ドライバーの負担となる配送の制約条件の緩和や待機時間の短縮等、出版流通を支える人の労働環境の改善に積極的に取り組んでいます。日販王子流通センターの、注文品搬入用トラックの発着バースでは、平均1時間以上の待機時間が発生していましたが、2022年1月より、予約受付システム「MOVO Berth」を導入することで、9割以上の車両で待機時間を30分以内に短縮することができました。今後は他のバース・拠点にも拡大していく予定です。

日販王子流通センターにおける予約受付システムMOVO Berth(ムーボ・バース)導入前と導入後の待機時間比較を示したグラフ

事業を通じた社会課題解決

出版業界のエコ活動の推進
ONE ECO PROJECT

日販は、魅力ある出版コンテンツを軸に、生活者が楽しみながら参画できる、出版業界のエコ活動「ONE ECO PROJECT」をスタートさせました。取引の有無に関係なく、出版社、書店、取次が一体となり活動することで、より大きな社会貢献の実現を目指しています。「ONE ECO PROJECT」のプロダクト第1弾のBOOK用エコバッグ「本袋」は、75コンテンツすべてが発売され、2024年6月時点で、累計販売枚数25万枚を越えました。売上の一部は海の環境保護活動を行うNPO法人OWSに寄付しています。また、プロダクト第2弾として「地球にやさしい 本好きのためのブックカバー」を、2023年3月より、全国の賛同書店154店舗にて販売開始しました。衣料廃棄物を新たに生まれ変わらせた素材「グリーンアップサイクル®シート」から作られています。商品パッケージには本製品ができるまでの製造過程をデザインし、手に取った生活者がアップサイクルの仕組みを理解できるようにしました。

ONE ECO PROJECT(ワンエコプロジェクト)のエコバッグの展開画像
有隣堂 横浜駅西口ジョイナス店
地球にやさしい 本好きのためのブックカバー をつけた本を読んでいる人の画像

書店のない街をなくす取り組み

書店が年々減少する中で、日販は、街に書店のある風景と、誰もが自由に本と触れ合える環境を守るため、書店の持続に加えて、ローソンと連携し展開する「LAWSON マチの本屋さん」や無人書店など、書店のない街へも出店できる店舗モデルづくりや拡大にも取り組んでいます。2023年9月、新しい書店モデルとして完全無人書店「ほんたす」をオープンしました。人件費を抑えた無人運営と、書店に馴染みのないユーザーにもやさしい店舗設計で、書店運営コストの負荷軽減に貢献します。将来的には、お取引先書店様にもソリューションとして提供し、書店の持続、そして街に書店のある風景の存続に寄与します。

ほんたす ためいけ 溜池山王メトロピア店の外観画像
2023年9月 東京メトロ 溜池山王駅にオープンした
「ほんたす ためいけ 溜池山王メトロピア店」
(画像提供:丹⻘社  撮影:PIPS)

地域社会との共生、地域社会への貢献

日販グループは、グループ各社の事業及びグループの書店を通じて、地域社会との共生や地域活性化への貢献に取り組んでいます。日販は、2023年9月に静岡県駿東郡長泉町で行われた駅周辺のにぎわい創出を目的とする社会実験「駅前リビング」にて本を起点とした地域交流の企画・運営を担当し、町民の皆様からご好評をいただきました。この結果を受け、日販として初となる自治体との包括連携協定を長泉町と締結しました。今後、遊休施設や公共資源において本を起点としたコミュニティを創造し、豊かなまちづくりを計画していきます。

今後の検討テーマ例の画像
今後の検討テーマ例:鮎壺公園内多世代交流施設

海外で働く駐在員とご家族の
心身の健康への貢献

日販アイ・ピー・エスが運営するeコマース「CLUB JAPAN」は、日本の商品を世界中に届ける事で、海外で働く駐在員と、そのご家族のより豊かな人生に貢献することを目指しています。「日本の商品が手に入らない」、「販売されていても場所が限られていたり、非常に高額である」、「駐在先の医薬品は体に合わない」等の課題を抱える人々から、「CLUB JAPAN」は高い評価をいただいています。商品選定というイベントを通して家族団らんのひとときを提供しています。また、「CLUB JAPAN」が福利厚生として導入されていることが、駐在員とその家族には、物資の価値以上の気持ちとして伝わり、会社との絆が強まったとのお声をいただいています。

eコマース「CLUB JAPAN」を通じて送られる日本の商品

おはなしマラソン

日販が長年提唱してきた「母と子の読み聞かせ」を継承して、1999年にスタートした企画です。
出版関連団体や各地のボランティアと連携しながら、書店店頭での子ども向けの読み聞かせ運動を展開しています。
子どもたちの「読書離れ」に歯止めをかけるとともに、取引書店の店頭活性化にもつなげています。

日販よい本いっぱい文庫

1964年に日販の創業15周年記念事業としてスタートさせ、以降、長年にわたって継続している活動です。
毎年12月に、全国の児童養護施設、母子生活支援施設、障がい児入所施設、小児医療施設等へ児童書を寄贈しています。
日販が購入した児童書を無償提供するのに加えて、日本児童図書出版協会の協力を得て、
児童書出版社からも多くの図書を寄贈していただいています。また施設への寄贈にあたっては、梱包会社に整品を、
そして運送会社に配送を、それぞれ無償で行っていただいています。事業の運営にあたっては、厚生労働省に後援をいただいています。

社内教育・啓蒙

グループのWeb社内報による
ESGの情報発信

日販グループの従業員全員で、ESGやサステナビリティについて学ぶ場として、グループのWeb社内報「ism(イズム)」にESGの常設コーナーを設けています。グループ内のESGの取り組み共有のほか、サステナビリティ先進企業への外部取材や書店店頭でのESGの取り組み紹介企画などを通して、社員の理解を深め、行動の発揮を促しています。

グループのウェブ社内報のESGコーナーに掲載されている記事のキャプチャ
「ism」のESG特集ページ

※本ページの内容は、NIPPAN GROUP ESG Report 2024に基づいています。

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